ホテル等の宿泊施設にインターネット回線を取り入れるためには、無線lanによる接続を用いる方が望ましいです。限られたスペースの1部屋から2部屋くらいのオフィスで利用するなら有線lanでも構いません。回線の速度が安定していますし、パスワードを使ってアクセスポイントに接続することもないので、データが漏れる心配もありません。
しかし、宿泊施設の場合は個々の部屋で宿泊客に利用されますので、スマートフォンやタブレット等の有線接続に対応していない通信機器が利用できない可能性があり、顧客から不満が出る可能性が高いです。また、部屋ごとに工事をしたり、配線を引いたりするのは費用や期間がかかるでしょう。ケーブルに引っかかったり、何らかの理由で破損させたりするリスクもあります。
無線接続の環境を整えるには独自で行うのが難しい
ホテルで無線lanの接続を取り入れるには、電波の状況を調べる必要があります。宿泊施設独自で行ってもいいのですが、効率良くインターネットに繋ぐために、どの場所にアクセスポイントとなるルータを置くか、それらの機材がどのくらい必要になるかが分かりません。電波の弱い場所にルータを置いても十分な能力が発揮できないこともあります。
顧客や予約受付担当のスタッフが一度にインターネットの閲覧等で使うことから、法人用のシステムが必要となるでしょう。多くのデータ量が回線にかかるとパンクすることもありますし、安定性が落ちて速度が十分に出ないこともあります。法人用の無線回線を提供できる会社では、保守サービスも行っていることがあり、開通後も接続ができないとか十分な速度が出なくなったとかいうトラブルにも迅速に対処可能です。
宿泊施設のインターネットで起こりがちなトラブル
ホテルでは顧客が部屋で利用した際に接続ができないと訴えられるトラブルが発生することがあります。他の部屋でも不可能であれば、アクセスポイントとなるルータが不具合を起こしていたり、回線を提供するプロバイダ側で問題が起こっていたりすることがあるため、宿泊施設側では何の対処もできないこともあるでしょう。付近で落雷などがあった場合に、通信機器が過剰電流で破損することもありますし、データ回線のやり取りをするケーブルや施設内で破損や故障があることもあるので、すぐにシステムを構築した会社の保守サービス部門に連絡をして原因を調べてもらい対処を依頼できます。
ただし、利用客のスマートフォンやタブレットが接続できないという場合には、保守サービスに連絡するまでもないことがあります。他の部屋の方が無事に使える場合には、通信機器側の無線lanがオフになっている可能性もあるのです。その場合は宿泊客に自分の機種の設定を確かめるように依頼して試してみてください。